蝶と梅花との出会いの物語

2月2日「胡蝶の夢」14時〜 西宮能楽堂


素敵な出会い物語。

そんな出会いを心から思う人のおかげで、やっと出会うことができた奇跡の物語です。

(物語)

吉野の奥に住む僧が花の都へやってきました。

花の都を一目見ようと上京してきた

吉野の奥に住む僧が

一條大宮あたりで、古宮をみつけました。


そこには、美しく咲く、梅がありました。

僧がその美しさにみとれて

立ち止まって眺めていると

若い女性が声をかけてきました。


その若くて美しい女性は

この古宮のことや

梅の木のことについて語り始めます。


そんな美しい若い女性の話を

聞いているうちに興味が湧いて

もっと知りたくなったので

聞いてみると、本当の姿は

人間ではなく


「胡蝶の精」だというのです。


春夏秋に咲く花たちと戯れるのですが、

梅花は早春に咲く花で

縁がないとのことなのです。


そこで、僧にお願いして

そのご縁を叶えて欲しいといいます。


僧はその女性のために祈りました。

梅花と出会うことができた美しい女性は、

喜びとお礼にと

妖精になり優雅に舞って

空に消えて行きました。



「胡蝶の夢」こんな夢の話もありました。

蝶になった夢を見た。

楽しくそらを飛んで優雅な気持ちになった。

そして目が覚める。

目が覚めて、夢だと気づきますが

これも夢かもしれない

本当は蝶かもしれない

どちらだとしても

本質的には変わらないものなのかもしれない。


とても素敵な物語です。


日本伝統芸術文化財団

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