西宮能楽堂は学習の場 学生さんを対象に

多目的スペースを無料で解放し、学生さんを対象に学習の場にできないかと西宮能楽堂は考えました。多くの施設が閉鎖になる中で、落ち着いてしっかり学習できる場所がなくなってしまった学生さんたちが、安心して学習できる空間を提供することが、私たちにできることのひとつなのかもしれません。暗いニュースが多い中、これからの将来を担う学生さんみなさんにできることが我々にはあるのではないか。知恵を絞り、正しい姿勢できちんと向き合うとできることがありますね。


2020年4月3日(金)朝日新聞朝刊 阪神版

”多目的スペースを無料開放”

「西宮能楽堂(西宮市鳴尾町3丁目)は、新型コロナウイルスの影響で、図書館などが利用できない生徒に学習室として利用してもらおうと施設を無料で開放している。「子どもたちが困っていると聞き、今できることを考えた」と能楽堂の関係者は話す。市内外を問わず中・高校生が対象で7日まで。

先月に改装を終えたばかりの1階多目的スペースを開放している。普段は演奏家やダンサーらが稽古や練習をする場所に長机10台を設置。1人1台を広々と使い間隔をあけて座ることができるようにしている。県立高校に通う男子生徒は「静かで暖房もきていてい、快適です。家より集中できて助かっています。休みの間は利用したい」と話した。

能楽堂を運営する「日本伝統芸術文化財団」は青少年の育成活動にも取り組んでいる。同財団が「静かに勉強できる場所を提供しよう」と公益財団法人「ひょうごコミュニティ財団」の新型コロナウイルス対策活動の助成事業に申し込み、採択された。

県内で最初に新型コロナウイルスの感染が確認された同市は、1日時点で市内在住者13人の感染が確認されている。私立の中学校や高校は3月3日から休校となり、そのまま春休みに入っている。市内の図書館や一部の公民館には学習できるスペースがあるが、休館となって利用ができなくなるなどしていた。

能楽堂の代表理事で能楽師の梅若基徳さん(55)は「我々の舞台も開くことがかなわない状況。利用する子どもたちには将来、能楽堂で勉強したことを思い出してもらえればうれしい」と話した。(松永和彦)

利用者は能舞台見学・体験も

利用する生徒にはマスクの着用と検温を呼びかけている。午後9時半〜午後5時半。事前申し込みが必要で、1時間刻みの利用ができる。定員10人。希望すれば能舞台の見学や、能体験ができる。5日休み。問い合わせは能楽堂(0798・48・5570)へ。」



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